RIKI舎―雲とマンサク

写真と音楽と身の回りのことなど(消えたYahooブログ「RIKI舎―陶をめぐる日々」から引っ越してきました)

夕景独語

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 季節を勘違いしたんだか、マンサクが一枝だけ花をつけた。植えてから11年になるけれど、

こんなことは初めてだ。今年も植物には過酷な夏だったから、どこかでプログラムがいき違った

んだろうか。植物もイキモノだから間違うこともあるだろう。

 そういや、今年は虫に食われてすっかり葉が丸裸になっていたスモモの木に芽吹きのような

若葉が一斉に茂って、落葉樹なのにまだ青々とした葉が付いている。まあそろそろ枯れるん

だろうが。「はしり」の空っ風に青葉がそよいでいる光景というのは、何なんだろう。スモモ

の木が懸命に生きようとしている姿なんだろうか。春にもう一度新芽は出るのか、興味深く

眺めている。
 


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 今日新聞を開いたら、文化欄に大きく写真入りで(加藤周一大江健三郎小田実

が写っていた)、大江健三郎井上ひさし加藤周一さん追悼文(追悼談話)が

載っていて、びっくりしてしまった。訃報がどこにも見当たらなかったので、いつ亡く

なったのか知らなかったが、どうも12月6日に亡くなっていたらしい。夕刊に

載ったのか。ここらは夕刊の配達がないのでよくわからないが、エッ?!という思いだった。

 月1回朝日に連載されていた『夕陽妄語』の、豊富な知識と冷静な思考と、加藤さん独特の

感性に裏打ちされた文章は、どんなことをどんなふうに料理して書いているかなと、いつも

楽しみにして読んでいた。まあ、ときには含蓄に富みすぎて味わい深すぎるときもあったけど

(こちらの知識不足のせいか)。

 これからもう加藤さんの文章を読めないと思うと、残念だ。切り抜きももうできないんだ

なあ。

 ご冥福をお祈りします。