山の感謝祭
縁あって感謝祭にさそわれ、片品まで行ってきた。沼田を抜け老神を抜け、山を越したら
ここは北海道か。こんなに開けて見晴らしのいい気持ちのいいところがあるなんて。
着いてみるとあちこちから来た人で、いっぱいだった。みんないろんな縁で来たんだろうな。主催者
桐山さんの人徳のなせるわざか。人みしりのオレだからなかなか打ち解けることはできなかったけれど、
それでも何人かの人と知り合いになった。
当日のサプライズは、会場オーナーの人前結婚式。庭に人がつくったアーチの下を新郎新婦がくぐって
みんなの祝福を受けた。「愛情のはかなさも知っている二人です」という新郎の宣言も、印象的
だった。
結婚式のあとは参加者が思い思いに店を広げた。今回オレは出店なしなので、おもに食べものを
食べる係を担当した。ケンイチさん作のトウモロコシをまずガブリ。畑から採ってきたばかりで、ちゃんと
持ち手もあって、うまかった。炭もケンイチさんの家で焼いた炭だったところも、味の違いに出ている
のか。
石窯で焼いたピザはパリッとしてうまかったし、自然農法の野菜サラダも、うまかったなあ。いづみちゃんの
サツマイモスープも甘いイモの味がして丁寧に作ってある感じがしたし、セトヤマコーヒーは、カップを2度も
温めてくれて、人柄が出てるなといういい味だった。残念なのはうまいと評判のカレーを食べられなかったこと
だ。次回があったら食べてみたい。
地元の文化や暮らしを尊重し、新しい価値観を持って考えていきたいという尾瀬高校の生徒の
大変有意義な発表があったり、桐山さんたちの牛小屋を改造した家づくりの報告があったり、山も風も
癒される感じで、すごくよかった。ひさしぶりに山の精気を吸ったっていう感じだな。
おじさん、元気になったせいか帰りの山道は来るときよりもスピードが出ちゃってたな。まあ、こだま
に早く会いたいってのもあったか。
なにしろその前の日の窯焚きが悲惨だったから(温度計が壊れていて、散々な目にあった)、よけい
感じたわけさ。
いよいよ明日は窯出し。ああどうなることか。