RIKI舎―雲とマンサク

写真と音楽と身の回りのことなど(消えたYahooブログ「RIKI舎―陶をめぐる日々」から引っ越してきました)

あ~あ、終わっちゃった(バカラックのコンサート)

 バカラックのコンサートに行ってきた。イージーリスニングと言わば言え。でも、そんなの

関係ねえ。バカラックはオレが生きている限り永遠だ。年寄りの足腰だったけど、瞳は

青年のように輝いていた。

 …と、スイスイと会場に着いてコンサートを楽しんだかのように書いたが、実はたどり

着くまでが大変で。

 まず、朝。こだまをペットホテルに預けるところから始まった。予約していた

チェルシー」(あのチェルシーホテルとは違います。あたりまえ)にこだまを連れて行ったら

行くまでははしゃいでいたのに、入り口で何か察したか後ろに踏ん張ったきり動かない。さらに

ぐいぐいとあとずさり。抱き上げて無理やり預けた。まるでぐずる子どもを保育園において

くるごとく。

 予定していた電車に1本遅れ東京へ。招待券があったので、東京駅近くの美術館に寄ってから

昼飯でもと思っていたが、なんとあの東京マラソンに遭遇。
 
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目の前にめざす美術館があるのに入れない。地下道を渡れとのこと。ついマラソンの走者の列に

見とれ、写真を撮ったり、地下道を探してうろついたが時間ばかりが経ち、結局、向こう岸に渡れず

美術館行きを断念。なんのこっちゃ。

 腹が減ってきたせいか、例のごとくオレは怒りモード。なんとなくイラついてくる。必死で

飯、飯…と、大丸レストラン街・東京駅地下街とうろついた。前日のTV東京でアド街ック天国

の特集が東京駅だったせいか、マラソンのせいか、はたまたこれが常態なのか大丸が特にすごい

混みようだった。エレベーターが動かないし、暖房の暑さでもうへとへと。約30年前は

この八重洲に毎日通勤していたのだ。笑っちゃうな。

 ようやく飛び込んだ「ハゲ天」でランチ(名前で入ったわけではないんだけど、これも

何かの縁か)。7点揚げた順番に出てくる天ぷらを、食べきらないうちに勘違いして出ようと

したり、まあ面白い(情けない)話があったんだけど長くなるので、これは割愛。腹も膨らみ

やっと人心地。が、時計を見たらなんということだ、開演まであと30分しかない。

 あわてて東京国際フォーラムをめざし歩き出した。地下はどうも性に合わないので、地上に

出て、またもやうろついた末にたどり着く。あと10分。混んだトイレに入っていらいらしたり

始まる前にすでに汗だくだった。


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 席は本当に前から2列目で、目と鼻の先にバカラックがいる感じだった。コンサートは

今から思うとすべてが夢の中のようだ。バカラックメドレーで始まったコンサートは、

なじみの曲が続いた。3人のボーカリストも実力があり聴かせたが、中盤過ぎ、バカラック

ほとんど出ないしわがれ声でピアノを弾きながら歌ったアルフィー…ぐっときた。ポップス界の

巨匠だからというようなことではなく、ある一人の人間の歳のとり方をステージの上に

見たという気持ちだろうか、あまりうまく言えないが、内省的な気持ちにさせる何かがあった。

 と言いつつ、最後にバカラックがステージから腰を曲げて握手の手を差し出した瞬間、2列目と

いう地の利(?)を生かし、思わず歳を忘れて飛び出し、手に触れてきたミーハーRikiちゃん

なのであった(いいわけするわけじゃないけど、前のほうの席に座ったからには盛り上げないと、

という使命感に似た気持ちが働いたのも事実。いろんな意見はあろうが、クールに眺めている

よりはいいような気がする)。


 そのあと余韻にひたったのも束の間、急遽次女の仕事場を覗き見してから帰ろうという

ことになった。みやげの品を迷いつつ買い(娘の好みがわからないことに気づく)、職場へ。

あっちか、いや、こっちだとここでもうろうろしつつようやく発見。仕事中の娘の前に立ち、

みやげの袋をおもむろに差し出す。実は先日来揉め事があり、冷戦中だったのだが、娘は

少し驚いた顔をし、オレの顔を見てたったひとこと。「マジウケル」(柳原可奈子風)。

 まあ、それで帰って来た。その後、反応はナシ。とほほ。