おじさん、ヘクソカズラでリースなんか作るの巻
子どものころからクリスマスが大好きだ。正月よりも好きなほど。クリスマスソングを聞くと、おいらは
が巻きついて、秋にはいい具合に実がついた。玄関先には魔よけになるという西洋ヒイラギが赤い実を
つけてるし、「今年はヘクソカズラでリースなんかつくっちゃうかな」と思ったわけさ。
これがヘクソカズラ。夏は白くて小さい花が咲く。ヘクソというけど乾いてしまうとニオイなんかしないぞ。
ヘクソカズラはやたらに絡み合っていて、実を落とさないように、ツルを切らないようにして輪っかに
していくところががなかなかめんどうくさい。針金を芯にして要所要所を麻ひもで結んだ。西洋ヒイラギは、
パンや野菜の袋をしばるあの金色の針金みたいなヤツ(名前がわからん)で止めた。
で、こんなのができた。なんだかショボイ。ドアにはうまく止められなかったので、例の柿渋を塗った
ばかりの壁に下げた。渋いぞ、なかなか渋い。渋すぎる。
こちらのさらに渋いリースは、散歩の途中で川の欄干に巻きついていたヘクソカズラで作ったほう。
下げた仕事場の壁はまだ柿渋が塗ってないし、針金がよく見えるし、リースというよりただの針金に
ツルが巻き付いただけって感じだなあ。無理やリース。近くに来た鳥も笑いそうだ。これがわかる人は
「通」だな。認定証を出してもいい。「リース道(どう)」と僕は名まえをつけた。
仕事場は、来年柿渋塗るど~。