RIKI舎―雲とマンサク

写真と音楽と身の回りのことなど(消えたYahooブログ「RIKI舎―陶をめぐる日々」から引っ越してきました)

『State of Mind』 ラウル・ミドン

 作業場の南側に、吊り棚がほしいとずっと思っていて、この何日かでとうとう

着手した。修行した窯元にあったような、天井から吊って横に竹を2本差し渡し

たヤツ(あとで写真アップします)。

 材料はできるだけ自前で調達するよう心がけた。とくにこの竹は、窯元を辞め

るときに窯元の竹やぶから切り出して、もらってきたものだ。とはいっても、ビ

スやら足りない角材やらで結局は1,500円くらい使った。



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 気になっていたといえば、「後日また」と書いてそれきりだったラウル・ミドン

について。このまま放っておくと年が変わってしまいそうなので、忘れないうちに。


 ラウル・ミドンの生演奏をラジオで初めて聴いたのは、例によってJ-Waveクリス

智子の「ブームタウン」にゲストとしてきたとき。その卓越したギターテクニック

に感心したのはもとより、レイ・チャールズスティーヴィー・ワンダーと続いて

きたある流れを受け継ぐ人だと、音を聴いた瞬間に感じた。

 彼らに共通するのは視覚障害というハンディ。失ったものがあるからこそ別の

感覚が必要に応じてとぎすまされ、得られた結果なのだろうか。まあ、才能と呼ぶ

しかない部分ももちろん必要だろうけれど。

 盲学校の教師をしている友人から、こんな話を聞いた。砂糖や塩・小麦粉・片栗

粉・きな粉など10種類ほどの粉を、視覚障害のある先生や生徒に指でつまんで感触

を確かめてもらいそれを言葉で表現してもらったところ、結晶の形や断面の形状や

感触の違いを詳しく言い分け、何度でも間違わずに粉の名前を言い当てたというの

だ。試してみるとわかるが、健常者は砂糖と塩の違いさえ言い当てるのは難しい。
 
 ラウル・ミドンが、ギターにあわせユニゾンで口(くち)ラッパ(トランペット

の口真似)を吹くところは秀逸だった。聴きながら、いまはハーピスト(ハーモニ

カのほう)として有名なトゥーツ・シールマンスが、以前はギターにあわせユニゾン

で口笛を吹いていたことを思い出した。口ラッパだけならオレもやってたけどな、

両方はさすがに難しい。

 ということで、J-Wave前半の頑張り賞はラウル・ミドンに。またゲストで来ないか

な。


 おまけ:今日の朝日の芸能欄はリヴィングストン・テイラーが挙げられていた。

小倉エージさん、ずいぶんあったかい評だったな。