RIKI舎―雲とマンサク

写真と音楽と身の回りのことなど(消えたYahooブログ「RIKI舎―陶をめぐる日々」から引っ越してきました)

藁灰づくり

 釉薬はいつも自分で作っています。独立したときに庭先で畳を焼いて作った藁灰がかなり長く使え、そのあとも近所の農家の藁を焼いてもらったりして賄ってきましたが、とうとうストックがなくなってしまいました。

 もう簡単に藁を焼ける時代ではなくなってしまったので、いったんは市販の藁灰を買ってみましたが、細かく粉砕され過ぎていて、試しに焼いてみたもののやっぱり求めていたものと違いました。

 仕方ないので、自分で調達することにしました。農家で藁をもらうのは難しそうだったので、今回は古畳を使うことにしました。近所の畳屋さんに相談に行って窮状を訴えたところ、藁床じゃない畳も多い昨今ですが、運よく藁床の畳を分けてもらうことができました。全部で2畳半。燃やしやすいよう畳表とヘリを落とし、半分に切ってくれたのでそのあとの作業がとても楽でした。畳屋さんに感謝です。

 畳からどう藁を取り出すか。実はよく覚えていませんでした。前のときは若気の至り、強引に庭先で焼いたような記憶がうっすら…。今の家より庭が広く、周りも農家ばかりだったので、あまり悩まなかったんですが、今回はそういうわけにもいきません(時代は変わった)。

 解体法はYouTubeで研究しました。万能ノコギリで切るか、カッターで切るか。いろんな例があり悩みましたが、実は、1000円未満の大型カッター1本でうまくいきました。要は裏側の経糸(合成繊維)をカッターで切りさえすれば、あとは横糸はスイスイとはずせたのです。

 写真は裏を切って表の横糸を抜いているところです。

 

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 焼却炉も新しいのを買いました。近所に説明をして、市の環境課にも問い合わせして、静かな風のない日を選んで燃やしました。藁だけを高温で焼けばダイオキシンの心配はありません。

 

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 最初はどうしても煙と炎が出てしまいますが、じき治まります。匂いはなんだか懐かしい匂いなんですが。道行く人が不審に思わないよう、作業中は看板も出しておきました。

 

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 グレーの灰になる前、黒い灰のうちにトングでつかんで水を張ったバケツに移します。ジュジュ―。熱いので危険です。

 

 

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 これを何日か繰り返し、45リットルのバケツに5つ取れました。1つの畳は稲藁ではなく麦藁がメインだったので、混ぜずに分けておきました。イネと麦では成分が違うので、釉薬も違いが出るんでしょうか。楽しみです。

 

 

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 灰を取った翌週から灰濾しを始めましたが、中腰がなかなかの重労働で、相当腰にきました。要注意です。これは粗い篩で取ったところなので、このあと目の細かい篩に順番に切り替えていきます。お楽しみはまだまだ続きますが、このあとの話は前に何度か書いているので、興味のある人は「灰」で検索してみてください、ハイ。

 

 

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 ちょっと前のマンサクです。前回あげたときよりだいぶ黄色が濃くなっています。

 

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  いつもだとジョン・レノンの命日までは葉っぱが残っていたんですが、今年はまだ12月になっていないのに、もうすっかり葉が落ちてしまいました。

 

 

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 本日の1曲はJTJames Taylor) の “Up on the roof” です。曲はGoffin and King(キャロル・キングと元夫のジェリー・ゴフィン)

 ほんとうは最近CDを買ってしまった(LPだとなかなか聞かない)細野晴臣Hosono Houseから「住所不定無職低収入」をあげたかったんですが、いいのが見つからなかったので、御大に出てきてもらいました。客席の面々もなかなか…。

 


James Taylor sings "Up On the Roof"